糖尿病と高血圧の予防

■酒粕は、糖尿病を抑制する・・・

糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経症は、糖尿病の3大合併症で、さらに糖尿病は200以上もの疾病に関係するとも言われています。

糖尿病では、血管や神経がダメージを受けることで、失明や尿毒症、心筋梗塞のリスクも高まります。
酒粕は、この糖尿病を遠ざけてくれる有難い食材なのです。

食べ物が消化吸収される過程で、炭水化物は消化酵素によって糖質に変えられます。
このブドウ糖がエネルギー源になるのですが、このとき膵臓のランゲルハンス島からインシュリンが分泌されます。

インシュリンは脂肪細胞のブドウ糖の取り込みを促進します。
取り組みのシステムが上手く働かないと血液中の血糖値が高くなり、さらに酷くなるとエネルギーの補給に脂肪細胞の脂肪を使うことになり、ドンドン痩せてくるのです。
糖尿病は生成のエネルギーが欠如するため、血液系や神経系、泌尿器系など様々な疾患や生活習慣病を引き起こす事につながります。

愛媛大学医学部の奥田拓道教授は、「酒粕」にはデンプンの分解速度を遅くし、血糖が脂肪細胞に取り込まれることを遅らせ、脂肪の蓄積が少なくなる研究結果を報告しています。

脂肪細胞の脂肪を分解させる働きを持つホルモンであるカテコラミンは、糖尿病にかかると俄然働き、患者さんは急激に痩せてきます。
奥田教授の実験では脂肪細胞にカテコラミンと「酒粕」を入れたところ、細胞のバランスが正常化しました。

つまり酒粕にはインシュリンのように作用する物質が含まれていることが確認された事になります。
このインシュリン様作用物質がブドウ糖の取り込みを促し、糖尿病の悪化を抑え、予防にも役立つのです。
酒粕は、糖質を減らしてタンパク質を吸収しなければならない糖尿病患者さんにとって、合併症や生活習慣病を予防する食材でもあるのです。


■酒粕は、血圧を下げる・・・
生活習慣病の一つでもある高血圧症は、主に日頃の食事の内容によって病気が発症するケースが多いのですが、中でも塩分の多い食事や高カロリー食による肥満、仕事からのストレスなどで発症率が高まります。

血圧の調整は腎臓が担っていますが、腎臓から分泌されるレニンが血圧を上げる物質である“アンギオテンシン”を作ります。
血圧を下げるように働く物質も腎臓で作られますが、腎臓から分泌されるカリクレインが、肝臓から分泌されるキノーゲンに作用して“キニン”を作り、このキニンなる物質が血管を拡張させるサインを出して血圧を下げてくれるのです。


腎臓はこれら2つの物質を調整することで、血圧のコントロールを担っているのです。
ところが肺の血管内皮細胞に産出するアンギオテンシン変換酵素(ACE)が強力に働く時は、キニンの働きが低下するので血圧の上昇が起こります。

このACEの働きを押させる事が出来れば高血圧症の対処療法として治療できるのです。
このクスリがACE阻害薬なのです。

ACE阻害薬の働きに負けない作用をするペプチドが、月桂冠総合研究所によって日本酒の中には3種類、酒粕の中には6種類発見されているのです。
何れもアミノ酸が2~5個つながったペプチドで、酒粕を食することで高血圧の改善に役立つ事が解明されているのです。

月桂冠総合研究所の川戸博士の実験で、高血圧ラットに酒粕を数日投与すると血圧下降作用が確認されました。
酒粕の中から6種類の各種ペプチドを取り出して、その効果が確認されました。
中でもヒスチジルーチロシンは市販の血圧降下剤カプトプリルと同じくらい血圧を下げることができました。

また米麹には血圧の上昇を抑えるγ―アミノ酪酸(ギャバ)が多く含まれているため、酒粕にもギャバの働きが作用しているのです。