活性酸素と血管の病気


■活性酸素と血管の病気・・・

関節に痛みや炎症のトラブルが生じると、関節中の血液が虚血状態になります。
また血管が圧迫されると、関節を動かす起動時に活性酸素が大量に発生し、特に炎症が酷くなると腫れや痛みが進みます。

膝に水が溜まる現象も活性酸素の発生が深く関わっているとの研究報告があります。
自己免疫疾患の慢性関節リウマチも、やはり活性酸素が関係しているようです。

心筋梗塞の血流が悪くなる症状で、梗塞状態にあって一気に血液が流れて酸素が運ばれると、一挙に活性酸素のダメージを受けることになります

脳梗塞でも同様のことが起こりますが、この活性酸素の害を抑える方法として、慶応大学医学部による研究発表では、酸素吸入のエアーに3%程度の水素を添加することで、活性酸素の除去と後遺症の軽減に役立てることが出来るのだそうです。


水素水として知られるようになった水素ラジカルですが、この水素が活性酸素と結合して無害化する可能性のあることを、昭和医科大学の太田教授の研究室で明らかにされました。

水素の気体を含む水溶液を飲料水として摂ることで、体内の活性酸素を不活性に導くことが出来るのだそうです。

活性酸素のもたらす病は全身に及びますから、心筋梗塞や狭心症などの心臓病や、動脈硬化に起因する血管系疾患や、血圧調整機能やガンや免疫疾患などの広範囲に及ぶ病理の改善に役立つことになります。


また最近話題の一酸化窒素ですが、この一酸化窒素の活用で血管の柔軟性を回復させることも可能のようです。
1997年にイグナロ博士が一酸化窒素の研究でノーベル賞を受賞しました。
その内容は、血管の内皮細胞からごく微量の一酸化窒素が作られることで血管の柔軟性を保ち、血液循環を制御し、心臓病や血管系の疾患を制御する働きが有ることを実証するものでした。

コレと反対の動きをするのが活性酸素です。
流れの悪くなった血管では虚血性疾患のリスクが高まりますし、血管が少しでも閉塞状態に有れば血液の流れは圧迫され、活性酸素の発生が同時に高まります。
また一気に血液が流れる術後では、活性酸素のダメージが高まり、術後の後遺症として残ることがあるのです。

動脈硬化を惹き起こす悪玉コレステロール(LDL=低密度リポタンパク質)ですが、血管の内皮細胞から出る活性酸素によって酸化し、マクロファージに食べられて血管の内側に沈着します。

さらにマクロファージが酸化変性LDLを食べるときに活性酸素を出し、近くの細胞を傷つけるのです。
血管の内壁に瘤を作り、動脈硬化が一層進むことになり、血管の慢性炎症が進み活性酸素が大量に作られます。

悪玉コレステロール(LDL=低密度リポタンパク質)が活性酸素によって酸化変性する結果ですが、以下の変性が起こって動脈硬化が悪化することになります。

イグナロ博士が解明した一酸化窒素の働きですが、その研究結果に準じた健康食品が博士の監修で販売されています
L-アルギニンとL-シトルリンの生理活性物質を活用したものですが、ネットでの購入が可能です。

■参考図書
・活性酸素の話 永田親義著/講談社
・活性酸素・フリーラジカルのすべて 吉川敏一著/丸善
・酸化ストレスから身体をまもる 嵯峨井勝著/岩波書店
水と活性酸素 生命・フリーラジカル・環境研究会著/オーム社