活性酸素とガンの関係


■ガンと活性酸素の関係・・・

体内で酸化ストレスが生じると、このダメージが細胞から組織や臓器に重積されて立派なガンに成長します。この一番の原因物質は活性酸素と言われています。
体内では常にエネルギー代謝が行われ、この代謝の過程で活性酸素が必ず作り出されるので、当然のことと言えます。

体の外側では、アスベストや環境ホルモン、タバコや有害化学物質などの酸化ストレスを誘発する物質との接触で、ガンの罹患率が上がります。
さらに日頃の食生活からも酸化ストレスを受ける環境にあります。

外的要因による酸化ストレスの中で、一番注意すべきものは「食」にあります。
今の貴方のカラダ作っているのは、今までに口から摂り入れた食べ物の結果です・・・と、ギリシャの医聖と呼ばれるヒポクラテスは言うのです。


加齢と共にガンのリスクが高まるのは、長い年月に繰り返された負の食生活のダメージによって酸化ストレスが重積され、遺伝子が作ったタンパク質が傷つきます。さらに遺伝子のDNA毀損などによりガンのイニシエーションが進み、さらに細胞や組織、器官、臓器へのプロモーションに進みます。

1976年、肺ガンはタバコが原因であるとの報告がなされました。イギリスのリチャード・ドル博士の20年に及ぶ疫学調査による結果からですが、その後の研究でも喫煙が原因であるとの報告が続きました。

ガンを予防するには、食養生や水水養生、抗酸化物質によって、酸化ストレスを何としてでも抑制する必要が有ります。
先ずは酸化ストレスを助長する嗜好品を遠ざけること。食生活で食品添加物に注意すること。抗酸化物質をより多く含む食品を摂り入れること。ストレスを溜めないシンプルなライフスタイルにすること。


ガンを誘発する物質は、体内で慢性的な炎症を起こす危険性があります。活性酸素もその一つで、刺激された細胞は炎症が広がり、この炎症が常態化してガンのプロモーション化が進むようです。

炎症が発生する細胞や組織、器官などでは免疫細胞の白血球が活躍しますが、その際に活性酸素が生じるのです。皮膚の傷にオキシドールを使って消毒しますが、コレは過酸化水素で活性酸素の仲間なのです。


体内の炎症が生じる箇所では、活性酸素によって同様の消炎活動が行われていることになります。
炎症が常態化した細胞はガン化しやすいそうなのです。
つまり慢性の炎症は、ガンのリスクが高まることにつながるのです。


■ガンと食べ物と活性酸素・・・
肺ガンは喫煙が主たる原因であることが、リチャード・ドル博士の疫学調査で確認されました。
しかしガンには様々な種類がありますが、ガン発症の原因物は「食にまつわるもの」に多く見られるとリチャード・ドル博士は指摘しています。
その割合は35%~40%で、肺ガンを引き起こすタバコの率(30%)より高いのだそうです

酸化ストレスを引き起こしやすい「食べ物」から遠ざかることです。
そして活性酸素を除去する働きのある抗酸化物質や醗酵食品、食物繊維、ファイトケミカル、植物酵素や抗酸化酵素を積極的に摂り入れるべきなのです。

摂食を注意すべき「食べ物」は塩分、脂肪、砂糖の類でしょう。
塩分の過剰摂取が胃ガンを誘発してきましたが、冷蔵庫の普及で新鮮な食材の保存が可能になり、米国では劇的に胃ガンの発症率が低下したのです。
日本でもその傾向にあり、またピロリ菌の発見と胃ガンとの相関関係が解明されるに従い、その医療対策が整ってきたことで減少する傾向にあります。


脂肪(脂質)は活性酸素の発生と密接な関係にあります。
脂質の不飽和脂肪酸はフリーラジカルの影響を受けて、過酸化脂質が生じます。過酸化脂質はラジカル化すると活性酸素となり、体内で酸化ストレスとして蓄積されます。

食事から摂取する脂質が過剰になると活性酸素を生じさせるのです。
特に飽和脂肪酸が悪者とされていますが、不必要なわけではありません。むしろ不飽和脂肪酸や一価飽和脂肪酸とのバランスが要求されるのです。

脂肪の過剰摂取で大腸ガンや乳ガン、卵巣ガン、前立腺ガン、すい臓ガンなどが増える傾向にあるのですが、その原因は食事が欧米化したからで、体内での活性酸素が酸化ストレスとして蓄積されるからです。


■DNAを損傷する活性酸素・・・
細胞内の核酸に保存されている遺伝子:DNAも活性酸素の攻撃を受けるのです。活性酸素の中でも一番強力なヒドロキシラジカル(・OH)が、DNAを強い酸化ストレスの状態に置くことでガンが発生に向かいます。

活性酸素は二重らせんの鎖を切断したり、4つのヌクレオチドの正しい働きを邪魔する結合体を作るのです。その結果DANが損なわれ、遺伝情報が毀損し、細胞膜や細胞質がガン化し、ガン細胞の増殖につながって、遺伝子DNAのイニシエーションから細胞へのプロモーションの段階に進みます。

1984年に日本の国立がんセンターで発見された活性酸素と、DNA塩基を毀損する結合体は20体を数え、中でも8-ヒドロキシデオキシグアノシンと呼ばれる物質が発ガンを導くとしています。

永田親義博士の「活性酸素の話」/講談社によれば、活性酸素で一番強力なヒドロキシラジカル(・OH)がDNAに結合すると、DNA側から(・OH)側に電子が流れ、DNAは酸化されて電子の欠損状態に陥り、ガンのプロモーションが進むと考えられています。

当HPの補完養生法で「電子占有療法」が紹介されていますが、体内での電子の占有状態が調和することで、DNAのガン化や細胞のガン化のリスクが低下することになると考えられます。

■参考図書
・活性酸素の話 永田親義著/講談社
・活性酸素・フリーラジカルのすべて 吉川敏一著/丸善
・酸化ストレスから身体をまもる 嵯峨井勝著/岩波書店
水と活性酸素 生命・フリーラジカル・環境研究会著/オーム社