大豆の驚異の働き①


●大豆の有効性を探る・・・

大豆の植物化学物質であるフラボノイドはイソフラボンとして存在します(ダイゼイン・ダイジン・ゲニステイン・ゲニスチンなど)。

その活性成分はダイゼインなどのイソフラボン類で、ダイゼインで処理した細胞はインシュリン感受性が高まり、グルコースの取り込みが上昇するため、糖尿病患者の糖代謝に有効に働きます。
(四国農場試験所/品質評価研究室)

脂肪細胞への分化促進作用は糖尿病や高脂血症の改善と関係があり、大豆のフラボノイド類が有効な働きを促進することが確認されています。
予防血液中のコレステロール濃度が高ければ、動脈硬化を促し、心臓病や脳卒中になるリスクが高くなります。

大豆フラボノイドは腸管内においてコレステロールと結合することで、血液中におけるコレステロール濃度を低下させるように働きます。(世界保健機関 国際共同研究センター)


脳卒中体質のラット実験でも大豆を与えると血管が弾力性をもち、2倍近く長生きするという結果が得られており、また村上病院(青森市)の臨床データーでは、大豆フラボノイドが脳梗塞の患者の悪玉・酸化コレステロール値を減少させるという臨床結果が発表されています。

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、「大豆タンパク質を含む豆腐などの食品に、心臓病の予防効果がある。」ことを認める決定をしました。
その結果「一日に 25g の大豆タンパク質は、心臓病の危険を減らす可能性がある・・・。」というメッセージと含有量を表示できることになりました。


<イソフラボンとエストロゲン様作用・・・>

大豆や豆乳に含まれる「イソフラボン」は、女性ホルモンにとても良い効果を発揮してくれるファイトケミカル(植物生理活性物質)です。

イソフラボンは老化予防ホルモンとして知られる「DHEA」を増やし、生理代謝を効率よく高めてくれるので、若返りホルモンとしても研究が続けられています。

この大豆イソフラボンは、女性ホルモンの「エストロゲン」と構造が非常に似ているので、体内でエストロゲンのような働きをします。

女性のホルモンバランスを調和するために欠かせない内分泌物質ですが、生理周期を整え、コレステロールを吸収を抑え、肥満の予防に役立つ物質なのです。

また骨粗鬆症は女性の多くにみられるカルシウム不足の骨の病気ですが、この骨を丈夫にするには女性ホルモンのエストロゲンが欠かせないのです。女性は更年期にエストロゲンの分泌が減少します。出産の時期を終え、卵巣機能が低下するために、この女性ホルモンの分泌が低下するのです。
またカルシウムが不足すれば、イライラなどの神経過敏症になるといわれています。


骨粗鬆症は力ルシウムが不足しますが、豆乳や豆腐にはカルシウムが含まれています(木綿豆腐100g中120mg程度)。
吸収に難点のあるカルシウムですが、豆乳の補給で良質なタンパクによってカルシウムの吸収が格段と促進されるといわれます。


おおよそ更年期障害が現れるのは50歳前後ですが、近年では年齢層が低下し、30代でも発症されるケースがあるようです。
その原因は食事の内容が欧米化したことや、日常生活に蔓延する各種のストレスによるところが考えられています。

更年期の症状は様々ですが、不定愁訴などのココロの症状として現れるものや、原因不明の慢性疲労や倦怠感、各種の痛み、不眠などが症状として挙げられます。

イソフラボンはこれらの健康障害に有益に働いてくれるのですが、大豆を液状に仕上げ、食物繊維のオカラを取り除いた「豆乳」は、吸収力に優れているため、イソフラボンの効果を得やすい状態にあるといえます。

但し発酵米ぬかサプリでは、豆乳の中でも「調整豆乳」はお奨めいたしません。
また脱脂豆を使っているものは、大豆を薬品処理しているため、お奨めの対象外です。

お奨めの豆乳は、遺伝子組み換えでない大豆で、無農薬有機栽培された国産大豆を使用のもの。
さらに無調整で甘みや添加物の施されていない製品です。

1日の摂取量ですが、40mg~60mg程度で充分です。60mgを越えると好ましくないとする意見も有ります。
豆乳なら1日100〜150cc程度でしょうか、野菜ジュースにブレンドするのが、豆乳の効果的な飲み方の一つです。


<大豆レシチンの働き・・・>
豆乳に含まれるレシチンは植物生理活性物質として、生体の代謝反応に重要な働きをしてくれます。
このレシチンは“脂質”の中に含まれているのですが、善玉コレステロールを増やしてくれたり、脂肪組織に溜まる有害物質を取り除く働きがあります。

大豆のレシチンの成分は不飽和脂肪酸から作られており、植物ステロールとして働きます。
レシチンの働きの一つに乳化作用がありますが、天然の界面活性作用があり、脂肪の代謝に有効に働くため、脂肪肝の改善や動脈硬化の予防と血管壁の柔軟性を得ることで脳卒中等の予防にも有効なのです

従来より大豆には、血管に付着したコレステロールを溶かし、血液の流れを良くし、血栓の凝固を防ぐとともに、血管壁に付着しないような働きがあるとされているのですが、レシチンやビタミンK、植物酵素などの微量栄養素によって脂肪代謝の機能が遺憾なく発揮される優れものなのです。
お酒をよく飲まれる方には、豆乳をアルコールと同様に愛飲して頂きたいものです。

また脳神経伝達物質であるアセチルコリンの生成にも、このレシチンが一役買っているのです。
アセチルコリンは神経の働きを穏やかにしてくれる伝達物質ですが、脳の老化や認知症の予防に有用です。海馬の働きを応援してくれる物質でもあり記憶力や心の安定にも影響を与える、大変重要な物質なのです。


<大豆&豆乳のオリゴ糖の効果・・・>
豆乳には「オリゴ糖」が豊富に含まれています。豆乳のオリゴ糖は水で抽出され、各種の少糖類が含まれています。 (スタキオース、ラフィノース、ショ糖等が主成分)
大豆オリゴ糖の主たるものはスタキオースとラフィノースで、豆乳の甘さもこの成分に由来します。


オリゴ糖は小腸では吸収されずに大腸まで届くので、腸の有用微生物群のエサになるのです。
ビフィズス増殖因子などにより腸内細菌が充実することで、お腹の調子を整えたり、健康にとてもいい糖なのですが、単にお腹を整えるだけでなく免疫物質を作り出してくれる優れものなのです。


ビフィズス菌は腸内で善玉菌として働き、インドールやスカトールなど腸内の悪玉菌(老化や病気の誘因となる)の増殖を抑えるほか、腸の蠕動運動を充実させることで、栄養素の吸収を高め、酵素の働きを活発にします。

オリゴ糖は善玉菌のエサとして増殖します。その結果腸内細菌叢はリンパ液やその他の免疫物質を生成するために活躍し、マクロファージ(貪食細胞)などの免疫力を発揮する物質を作ったり、ガンの予防にも役立てくれます。

豆乳と野菜ジュースを合わせて飲むと、野菜の植物生理活性物質とオリゴ糖が吸収されるので「免疫の最適化現象」、つまり腸管免疫を作り上げるのに役立ってくれるのです。


●大豆のタンパク質と脂肪
<大豆&豆乳のタンパク質の効果・・・>
大豆は古来より日本人の大切なタンパク質の供給源です。
戦後はGHQの策謀もあって、加工された牛乳を飲むようにコントロールされてしまいました。
大豆の植物タンパク質は、加工牛乳の動物性タンパク質と比較して、変性することが少ないので、病的な害を被る事が少ないのです。

豆乳に含まれるタンパク質は想像以上に多く、良質なのです。
タンパク質は体内でアミノ酸に分解されて、吸収されることになりますが、必須アミノ酸をバランス良く取り込む必要があります。
そのバランスは「アミノ酸スコア」によって、含有するアミノ酸の内、最低量のアミノ酸が栄養価の基準になるのです。

植物性のタンパク質は一般的に「アミノ酸スコア」が低いのですが、豆乳の夕ンパク質は動物性のタンパク質に近い「アミノ酸スコア」に近いので、良質とされているのです。

動物性タンパク質の補給では、動物性コレステロールの補給につながり、LDLの悪玉コレステロールが増えることにもなりかねません。

これに対し、豆乳に含まれるタンパク質は血中のコレステロールを下げたり、血圧をコントロールするバランスの良いアミノ酸に分解されるとともに、良質の脂質はカロリー補給に役立ち、植物ステロールとして細胞組織を作ります。
タンパク質と脂質の働きで、細胞や体内組織、器官、皮膚、内臓、筋肉、骨、血液などを作るほか、生体活性や生理代謝に欠くことのできないコレステロールや酵素、ホルモンなどの基礎材になるものです。



<大豆&豆乳の脂肪の有益性・・・>
大豆や豆乳の脂質の特質は、不飽和脂肪酸が8割以上を占めますが、なかでも生理代謝に不可欠のリノール酸(50%強)やリノレイン酸(10%前後)などの必須脂肪酸の比率が高く、優れた脂肪酸の供給源でもあるのです。

若干の飽和脂肪酸はむしろ細胞膜の生成に有効ですが、大豆は飽和と不飽和脂肪酸のバランスが良く、このため生活習慣病の予防やコレステロールの過剰を押さえ、カラダに良い脂質の補給に役立つといわれています。

リノール酸は植物性脂肪の中でもコレステロールを余り含まず、善玉コレステロール(HDL)を増やしてくれます。
この不飽和脂肪酸は過酸化脂質に変化するのが遅く、血管壁に付着したコレステロールの掃除を担ってくれます。

結果的に、血管壁の弾力性を回復させ、血圧を安定させ、血流を整えることで動脈硬化、脳出血、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症等の予防に効果があるとされています。


●大豆ゲニスチンの働き・・・

イソフラボンの一種で、植物エストロゲンとして働き、女性ホルモン(エストロゲン)受容体と結合することで女性ホルモン作用を示し、女性の更年期障害の予防と治療に有効とされています。

イソフラボンや植物ステロールがもたらす植物エストロゲンは、ホルモンに関係するガン(特に前立腺ガンや乳ガンなど)に働くことが解明されています

またコレステロール値を低下させる作用があります。有害な環境ホルモンであるノニルフェノールやビスフェノールA等の薬物とほぼ同等の受容体結合の強さがあります。

眼科では緑内障の眼圧を規定する線維柱帯に作用し線維柱帯を弛緩したり、また神経細胞死(アポトーシス)の過程で、低濃度のゲニステインは神経細胞膜のカルシウムチャンネルに作用し、神経細胞を保護する可能性が示唆されています。

イソフラボン類の活性本体であるイソフラボンアグリコン(ゲニステイン、ダイゼイン)は大豆に多く含まれますが、閉経後の骨粗鬆症の予防に有効に働きます。
ラットの卵巣摘出後のイソフラボン摂食実験により、大腿骨の破断強度の増強がみられ、脛骨骨幹部骨密度においても増強が確認された実験が報告されています。(日本女子大)

ゲニスチンを多く含む味噌に、放射性物質を除去する効果と発ガンを予防する効果をドイツのハイデルベルク大学のジュバイゲラー博士が報告しています

大豆食品を常食する日本人の尿から、ガン防止に役立つゲニスチンが欧米人に比べて30倍も多く発見されたことを全国科学アカデミー会報に発表しました。
また広島大学原爆放射能医学研究所で、マウス実験で味噌の放射線防御作用を確認しました。実験は放射線の影響を受けると障害の一つに強い消化管出血が見られることが判明しています

しかし大豆食品を摂食したマウスの小腸粘膜幹細胞の生存率を確認実験を行ったところ、4つの餌をグループ化したうち味噌餌を与えたグループは最も細胞生存率が高く、照射線量が多いほど有意差が見られました。醤油餌のグループも同様の傾向がみられました。

大豆餌を常食しているマウスでは放射線照射後も、良く発達した腸粘膜と共に、傷ついたはずの粘膜細胞の再生が確認されました。

この実験から、大豆のフラボノイド類が放射線から受けるダメージから回復させる作用があることが判明しました。ただし、それまで普通の餌を食べていたマウスに放射線を照射し、その後みそ汁を与えても放射線防御作用は見られなかったのです。


従って日常大豆製品を常食することで、体内にフラボノイド類が高濃度で蓄えられていることが必要と言えます。
ただ放射性のヨウ素とセシウムは排出するが、プルトニウムやストロンチウム等、すぐに骨髄に入ってしまうものについては同様に考えることは難しいと推測されています。

アイソトープ(放射線)は主として蛋白質などと物理結合しやすく、食物連鎖で人体内に入り、蛋白質と結合することで排出されます。
これには必須アミノ酸などの働きや多糖類などによる生理活性作用であり、大豆に含まれる成分と発酵による酵素の強い解毒作用が関与している可能性があります。

大豆に含まれるイソフラボン類のゲニステインは、ガン細胞から放出される酵素であるチロシンキナーゼを抑制することが確認されており、さらに細胞のガン化を抑制することが報告されていいます。(1987:J.Biol.Chem.)

さらにイソフラボンがガン細胞の血管新生を抑制し、ガン細胞の増殖を抑える効果のある研究報告が1993年に米国のFotsis等によって発表されています

生殖器系のガンに関して、性ホルモンは細胞を急激に分裂させる作用があるため、生殖器官はガン化しやすいことが判明しています。
乳ガンや子宮ガンが発生しやすいのも、これが原因であると考えられています。
醗酵米ぬかサプリは、朝の野菜ジュースに豆乳を加えて飲むことを、食養生法の一番のメニューであることをお伝えしています。
やはり健康は習慣の織物なのです。